令和5年12月21日、佐世保市議会は定例会を開催し、多岐にわたる議案が審議された。
主な議案としては、地域交通体系の整備や交通船事業の補正予算が含まれており、地域の交通機関を支えるための支援策として、松浦鉄道株式会社への経常損失に相当する支援金が計上された。これは、当局によるこまめな検討が功を奏し、松浦鉄道自治体連絡協議会にて議論の末決定されたものとされる。総務委員長の宮田京子氏は、「市民の交通手段を守るための意識を醸成してほしい」と述べ、議会の応援姿勢を強調した。
さらに、佐世保市内の図書館に関連する条例改正案では、図書館設置に関する規定が見直され、より利用しやすい環境作りへとつながる内容が盛り込まれた。これに関し、当局は、利用者のニーズに応えるための工夫が必要と述べ、議員からは、重要な文化的資源としての図書館の位置づけを改めて強調する声が上がった。
もう一つの重要なテーマは、請願第3号の「再審法改正を求める意見書」の採択であった。審議の中で、冤罪被害者支援の重要性が再確認され、全会一致で採択される運びとなった。一方で、請願第4号の消費税インボイス制度の廃止を求める意見書は、不採択となった。反対意見を表明した議員からは、「制度改善は必要だが、廃止は行うべきではない」といった意見が寄せられた。
加えて、工事請負契約に関する議案も承認された。黒島地区複合施設の新築工事に関する契約金額は4億7,850万円で、これは老朽化した施設の改修を含む工事であり、地域資源として再生に向けた施策として位置づけられている。