令和２年３月、佐世保市議会において新型コロナウイルス感染症に対する対応が報告された。
市長の朝長則男氏は、昨年末から続くこの感染症について、地域の安全を最優先とする対応を強調した。管轄の保健所を中心に、関係各所との連携を強化し、感染者が出た際の迅速な対応が図られるべきであると述べた。
具体的な対策として、１月22日に実施された厚生労働省からの実施要領に基づく緊急関係課長会をソリューションとして導入した。さらには、各種情報を市民に配信する体制も整備され、日々の動向を注視する必要があるとした。
特に感染を疑う場合の相談窓口は、早急に整備され、２月１日からは土日も含めた相談体制が敷かれ、市民の不安を軽減する努力がなされている。市長は、早期発見と適切な医療機関への受診調整が重要であり、特に高齢者や基礎疾患を持つ方々への配慮が必要になると述べた。
さらなる対策として、市立小中学校における対応が強調された。具体的には、教育現場においても感染症対策が実施され、体調不良の本人への指導が強化される必要がある。また、学校での臨時休業が求められ、保護者への配慮が重要視された。卒業式などのイベントに関しては、人の往来を極力避ける方向で準備が進められており、その内容の精選が求められると指摘された。
また、特に気になるのは、佐世保市の経済活動への影響である。新型コロナウイルスによって地方経済は大きな打撃を受けており、特に観光業が厳しい状況に置かれている。佐世保市では観光施設の予約キャンセルが相次ぎ、経済回復が急務だと強調された。今後は感染症対策に加え、地域産業を支えるための施策が重要になるとの見解が示された。
さらに、基地との共存共生についても話題となり、県との連携による地域の振興策が必要であるとの意見が多く寄せられた。特に国に対し、地域の声を届ける必要があるとし、地域との信頼関係の構築が求められた。
最後に、佐世保市としてこの課題にどう向き合うかが問われ、リーダーシップを発揮して地域の安心・安全の確保に努めるスタンスであることが確認された。市長は今後も市民の声を反映させた施策を進め、持続可能な地域社会の構築を目指す意向を示し、自らの信念を再確認した。