令和元年12月20日、佐世保市議会は定例会を開催し、様々な議案及び請願が審査された。特に影響を及ぼすと考えられるのが、請願第8号「消費税率5％への引き下げを求める意見書」の提出を求める内容である。
この請願に関しては、多くの議員が賛否の意見を述べた。賛成派の代表として、日本共産党の小田徳顕氏が討論に立ち、「消費税はデフレ不況の大きな要因であり、率を下げることが経済への刺激となる」と主張した。
これに対し、反対派は財源の確保について懸念を示した。例えば、議員の一人は「消費税を下げればその分、国や地方の財政が圧迫され、将来的な負担が増すのではないか」と述べ、慎重な議論を求めた。結果として、この請願は採択されず、不採択の決定がなされた。
次に、第216号議案である「令和元年度佐世保市交通船事業特別会計補正予算（第1号）」が審議された。この議案は、交通船事業の運営に必要な資金を捻出することを目的としている。市当局はこの補正予算が地域経済に与える利点を強調し、全会一致で可決されることとなった。
また、第239号議案である「佐世保市民文化ホールの指定管理者の指定の件」は、文化振興の観点からも重要であるとされ、特に地域文化を育成するための施策として支持を集めた。この議案も全会一致で可決された。
これらの議案が可決された一方で、他の請願や条例改正に関しては議論が続いた。請願第9号「国民健康保険税における子ども（18歳以下）の均等割軽減を求める請願」については、賛成意見とともに、市民全体の負担増加を懸念する反対意見もあり、不採択に終わった。
さらに、教育環境改善を求める請願第10号や年金制度改善を求める請願第11号についても、同様に慎重な議論が求められたが、結果的に全て不採択となった。これにより、市民からの要望が充分に反映されていないとの指摘もある。
本日の審議の結果を受け、市幹部層は「市民の声を反映させるよう、今後も引き続き議会と協力し対話を進めて行きたい」とした。今後の動向にも注目が集まる。
また、その他の議案についても多くの議論が交わされ、最終的には全て原案通り可決された。このことで市の事業運営に一定の進展が見込まれ、今後の施策に期待が寄せられている。