令和5年大町市議会の12月定例会で、市政に関する一般質問が行われた。議員らは幅広い議題を取り上げ、特に不祥事問題や公共事業に関する質問が多く見られる中、各議員の発言は独自の視点で市政を見つめ直す内容が含まれていた。
不祥事を受け、山田 幸久議員は「市政の信頼回復には被害者への対応が最優先である」とし、被害者の心理的ケアの必要性を強調した。また、他の議員も行政の透明性や、市民への説明責任について問いただした。
また、公共工事の入札や市内業者への発注機会の増加も重要なテーマとして挙げられ、「市内業者の持続的経営支援が地域活性化につながる」との意見が出された。特に、経済活動を促進する観点から、市内の仕事が流出する問題への懸念が呼ばれた。
文化芸術振興については、北アルプス国際芸術祭が近づいている中、市民参加の促進策について議論が展開され、議員らは「アーティストとの交流や市民の理解促進が重要」と認識している様子が見受けられた。特に、地域共創塾の取り組みが市民の関心を高めるカギであるとの意見があった。同時に、行政側がトップダウンで進めるのではなく、市民の参加を自主的に促していく必要性も示された。
市長は「市民参加の重要性は認識しているが、参加を経て起こる様々な変化が重要である」と述べ、今後の取り組みについて期待を持たせた。ただし、課題は依然として大きく、特に市民の中には「芸術祭への参加が整っていない」との厳しい声があることも忘れてはならない。
討論は一日限りの活気に包まれつつも、具体的な実行に向けた課題感が色濃く見えた。議論を重ね、市民参加の一層の促進、さらには官民が連携した具体策の実行が求められている。