令和6年3月第390回飯山市議会定例会が開催された。議題には新年度予算が多く含まれており、江沢岸生市長は施政方針を説明した。
市長は冒頭、能登半島地震の犠牲者に哀悼の意を示し、支援策の実施を約束した。飯山市における人口減少は深刻で、2050年には46.8%減少するとの推計も示された。
昨年の人口減少率は過去最高の2.6%で、特に20代女性の転出が多いとされ、これに対する対策が急務であることを強調した。市民や議員との協力を基に、具体的なデータ分析を行い、政策の策定を進める方方針を示した。
また、令和6年度の一般会計予算が175億1,000万円と過去最高になったことを報告した。歳出の主な項目には、城北小学校の建設が含まれており、教育や子育て支援の充実も掲げられた。
市では、新たに設立される児童クラブや、学校給食費の5割軽減を進めるとし、少子化対策に取り組む姿勢を示した。江沢市長は、多様化する地域のニーズに応えるために「農林部」を設置し、行政の効率性を高める意義も語った。
また、北陸新幹線の延伸が地域観光に与える影響についても言及。この機会に敦賀市との観光交流都市の調印式を予定しており、観光客の誘致に力を入れる考えを示した。さらに、移住希望者向けの施策が注目され、飯山市が「2024年度版住みたい田舎ベストランキング」で高評価を得たことも挙げられた。
全国中学校スキー大会や全国高等学校スキー大会における飯山高校の活躍にも触れ、地域の誇りを再確認。市として、スポーツ振興や地域資源の最大化に努めていく所存を表明した。