令和5年6月15日、長野市の定例会が開催され、市の抱える様々な課題について議論がなされた。
初めに、西脇かおる議員(新友会)が青木島こども未来プラン(案)や遊園地廃止問題に言及した。青木島遊園地については、市が住民の期待に沿えなかったことが繰り返し指摘された。今後、青木島児童センターとプラザの統合計画に関して、市長自ら積極的に進める意向を示している。議会では、地域住民との合意形成が強調され、児童センターや保育施設の整備が必要との意見が相次いだ。特に、子供の意見表明権を保障する仕組みが求められている。
次に、自転車用ヘルメットについて議論され、ヘルメット着用が努力義務化されたことを受けて、長野市でも購入助成制度を導入するべきとの要望が上がった。県警の調査によれば、自転車事故による頭部損傷は多く、ヘルメット着用を促進する必要があるとされている。
また、地域公共交通の問題についても言及があり、混雑や渋滞対策が求められている。市内の観光地が賑わう一方で、住民からは交通渋滞に関する苦情が寄せられている。特に戸隠地区や飯綱高原において、観光客の増加に伴い、交通混雑の問題が深刻化しているため、シャトルバスの運行やジャストインタイムの情報発信が重要であるとの意見が出された。
さらに、スマートシティNAGANOの推進についても話し合われ、特にデジタル技術と環境を融合させた取り組みが期待されている。森林環境譲与税の活用による林業振興策も進展し、地域材の供給が期待される一方で、今後の人材確保の必要性が指摘された。
最後に、子どもと家庭を支えるための権利条例の制定について、青少年の意見を反映した取り組みが求められている。市長や各部長らは、市民との対話を通じ、より具体的な計画を策定していく重要性を強調した。市の方向性として、住民の声を強く受け取り、実効性のある施策を進める必要があるという見解が共有されている。