令和3年9月定例会が開催され、出席議員38名で開会した。
議事の主要なテーマは一般質問であり、加藤英夫議員が主に地域部活動への移行について質問した。
地域で運営される部活動を支援する国の新方針について触れつつ、現状の課題を提起した。加藤議員は、教員の負担軽減を図ることが求められる中、地域のスポーツクラブにとっても重要な改革であると指摘した。
加藤議員によれば、本市においても数多くのNPO法人が活動しているが、自営の持続可能性やスタッフ確保に関する課題が浮上しているとのことだ。地域部活動の保険適用の問題や責任の所在を懸念し、行政からの支援を求めた。教育次長の勝野学氏は、教員の働き方改革を意識し、教育委員会が抱える課題に対する実践研究を重視していると応じた。
次に、農作物の盗難被害対策について、加藤議員は具体的な実施策を提案した。近隣での盗難被害の頻発を受け、農家が自主的に取り組むべき対策の強化を促した。櫻井伸一農林部長は、盗難防止には以前からの取り組みとして防犯カメラや警告看板を挙げつつ、行政も巡回パトロールの強化を検討する考えを示した。
続けて、消防団の処遇改善について手塚秀樹議員が提起し、加藤市長はその重要性を強調した。緊急時に地域に密着して活動する消防団の存在を評価し、その活動が地域の安全に寄与することに特に力点を置いた。処遇改善について、消防団員の年報酬を倍増する方向で検討中であることも明らかにされた。
最後に、結婚支援策に関する質問がなされ、コロナ禍での婚活イベントや新しい出会いの場創出策についても議論がされた。市の手立てとして、新たにＬＩＮＥを活用した結婚支援事業の展開が挙げられた。
このほか、議案質疑や報告などが行われ、決算特別委員会の設置や各種報告についても審議され、今後につながる意見が交わせられた。今後の課題として、地域活動の強化や市民の生活安全を確保する取り組みが、多様化する市民ニーズにどう応えていくかが問われている。