令和3年2月24日、飯田市議会第1回定例会が開催された。市議会の会期は、2月24日から3月19日までの24日間と決定された。議長の湯澤啓次氏は会議成立を宣言し、議事が進行された。
続いて、佐藤健市長が施政所信表明を行った。市長は、新型コロナウイルス感染症に翻弄された令和2年度を振り返り、命を守ることと経済を止めないことを両立させたことに感謝を述べている。特に、飯田保健所管内において新規感染者が出ていないことを、市民や医療関係者の感染防止対策の仕業とし、敬意を表した。
また、予算案の概要について説明がなされ、令和3年度飯田市一般会計当初予算案が474億7,000万円であることが示された。前年と比べて15億9,000万円、3.5%の増加であり、新型コロナウイルス感染症対応を優先する方針が強調されている。市長は、予算編成の柱として、コロナへの対策や、"いいだ未来デザイン2028"というビジョンの実現、環境文化都市の構築に力を入れると述べた。
市長は、具体的な事業内容として、コロナワクチンの接種計画、子育て支援、地域経済の振興施策、観光振興策、さらにはゼロカーボンシティを目指す取り組みなど、多岐にわたるプランを示した。特に、コロナ対応の予算が過去最大で、財源の確保にも工夫が凝らされていることは注目に値する。
さらに、定期監査報告が行われ、監査結果として改善を要望する事項が指摘された。指摘事項には、特に水道課や文化会館に関する管理状況が含まれており、即座の改善が求められた。監査委員からは、他の部署でも同様のリスク回避を行うために確認作業が必要とされる。
その後、リニア推進特別委員会の報告もなされた。委員長の井坪隆氏は、リニアとJR飯田線の接続方法についての考え方を説明した。乗換新駅の設置は見直され、その理由として設備整備費用の見通しが固定化される点が指摘された。今後は、地域全体の接続性を重視し、柔軟な交通システムの構築が求められるという見解が示された。議会は、これらの議案や報告事項を踏まえ、今後も市政運営への理解と協力をお願いする姿勢を reiterated。