令和5年2月17日、飯田市議会で全員協議会が開催された。
会議では、令和5年度の新年度予算のポイントが示され、特に若年層の住みやすいまちづくりに重点を置いた内容が議論された。
井坪議長は、若年層の社会増を目指すことが新年度予算に反映されていると述べ、市の主な取り組みを紹介した。"
議会主催の研修会では、若い女性の地方離脱の構造を指摘した講演が高き評価を得たという。講師の中貝宗治氏は、ジェンダーギャップが若年層の地方離脱を加速させると強調した。また、議会は若年層に対して自治を促す取り組みを進めており、若者との距離を縮める意義を議論した。
引き続き、令和5年度新規施策としてフレイル予防の推進が計画されており、その推進に向けた意見交換会も行われてきた。議会は、来る第1回定例会において公正な予算の審議を期待している。また、行政評価や決算審査を経た提言が重要視されている。
市長の佐藤健氏は、今回の全員協議会では5項目についての説明を準備したと挨拶の中で述べた。特に予算に関しては若年層の社会減を解消する目的で編成されたとし、今後も議会の意見を重視したい考えを示した。
次に、令和5年度の組織機構の見直しについて岡本人事課長が説明した。
新設されるこども家庭課では児童虐待対応等を強化し、発達障害やヤングケアラーに対する切れ目ない支援を行う予定である。本会議での質疑は行われず、聞きおくこととなった。
令和3年度飯田市財務諸表の公表も行われ、財政の透明性を高めるため、地方公会計制度に基づく成果が説明された。佐々木財政課長からは、資産と負債の状況が整備され、純資産の増加が指摘された。特に、経常的な行政コストの減少は大きなポイントとされ、この点も質疑の対象にならなかった。
ジオパークの再認定結果については、岩崎環境課長が報告し、南アルプスジオパークが再認定を受けたことが伝えられた。次回の取組として、地域資源を生かした教育・観光活動を強化する方針が示された。
新型コロナウイルス感染症に関しては、生嶋危機管理担当専門幹が現状報告をし、感染者数の減少とワクチン接種の推進が強調された。国の方針に従い、引き続き感染対策を徹底する必要があると述べた。
最後に、「第2次飯田市生活排水処理基本計画」が策定され、生活排水の処理とその効率化についての取り組みが報告された。人口推計に基づき、今後の方針が示されたことからも、地域固有の課題に対する関心が高いことが伺えた。
会議は午前10時56分に閉会し、議題についての詳しい検討や意見交換の必要性が改めて認識された。