令和5年3月の飯田市議会では、地域課題や市民ニーズに応えるための一般質問が活発に行われた。
まず、古川仁議員が生活困難者向けの住宅問題に言及した。彼は市内での困窮状況を紹介し、市がどのように支援を行っているかを質問した。高山健康福祉部長は、長野県社会福祉協議会のサービスなどを通じて住居確保に努めていると答えた。なお、古川議員は、特に保証人問題が高齢者にとって大きな障壁であると強調した。
続いて、佐々木博子議員は飯田市の入浴施設について質問した。家庭風呂の利用時間の延長を要望し、特に高齢者や障害者の事例を挙げ、その利用状況に基づく提案を行った。高山部長は、現在の問題点を認識しているが、管理者との調整が必要としていると述べた。
また、若年層についても意見が交わされた。多くの若者が無印良品とスターバックスの存在を挙げ、「都会のきらきらしたもの」を求める声も背景にある。この意見を受けて、若年層が住みたい街を作るためには、地域の多様な魅力を引き出し、具体的な施策を打ち出すことが重要であるとの結論に至った。
消防団に関する質問では、男女共同参画の観点から、田中危機管理部長が消防活動における男女の役割について言及した。彼は、男女を問わず消防団の活動は地域のお互いを守るためのものであり、時代に即した柔軟な対応が求められると認識している。また、操法大会に関する議論では、技術向上だけではなく団結心の醸成にもつながるとされ、今後の方針も重要視されている。
このように、様々な視点からの質問が交わされ、飯田市が直面する地域課題に対する取り組みの重要性が確認された。市民と行政、議会が共に課題解決に取り組むことで、より良い飯田市の実現に向けた道筋が模索されている。