令和5年6月12日、飯田市議会において全員協議会が開かれた。
今回の協議会では、最近の大雨と台風による災害について議論が行われた。
市長の佐藤健氏は、6月2日に発生した大雨が愛知県東部や静岡県西部で甚大な被害をもたらしていることを伝え、当地域での人的被害は無かったものの、土砂崩れなどの大きな被害が出たと報告した。市民や地元建設業者の迅速な応急活動に感謝の意を表し、今後の復旧に向けた協力を求めた。
次に、危機管理課長の後藤武志氏が降雨状況を説明。市全域で173ミリから297ミリの降雨量が記録され、特にアメダス南信濃では日降水量269.5ミリが観測され、これは観測史上最も多い降水量であると指摘した。これにより、土砂災害が発生する恐れがあると警告した。
続いて避難情報の発令状況が説明された。警戒レベル3が市内の特別警戒区域に発令され、963世帯、2587名への避難が促された。さらに、警戒レベル4が発令されたことにより、避難者数は最大で52人に達し、避難所は100か所以上が開設された。全ての避難所は6月3日に閉鎖された。
人的被害はなく、住家でも軽微な被害が1件、床下浸水が3件、非住家の被害が3件という報告があった。一方で、土砂崩れが66件、崖崩れが61件、地滑りが2件が発生している。また、南信濃地域では1件の落橋と22世帯の断水も確認された。農業への影響も報告されており、2件の被害があった。
後藤氏は続けて、災害対策本部を設置し、全庁体制で対応に当たっていることを述べた。その後の復旧作業として、道路の土砂撤去や水道管の仮設作業などが行われている。復旧作業の進捗状況が報告され、次回の会議でさらなる詳細が共有される予定である。
最後に、全ての質問に対する応答が無いことを確認し、協議会は閉会となった。