令和元年6月27日、飯田市議会の第2回定例会は、活発な議論のもとに開催された。
この中では、リニア推進特別委員会の報告が重要なテーマとなった。委員長の井坪隆氏が、6月25日の審査の経過について説明した。これによると、執行機関から駅周辺の整備に関する報告があり、基本設計の検討スケジュールや官民連携の取り組みについて触れた。井坪氏は「市民が協働して作る駅前空間の重要性」を強調した。
一方、請願の審議も行われた。総務委員長の山崎昌伸氏は、自然災害への備えとして「災害にも強いLPガス設備」の導入を求める請願が採択されることを報告した。この請願は、飯伊プロパンガス組合理事長の尾澤英治氏から提出されたもので、災害時の効用について議論された。
また、産業建設委員会による請願の審査では「最低賃金の改善と中小企業支援の拡充を求める意見書」が不採択との決定が下された。理由として、非正規雇用の実態や請願内容の根拠に疑問が呈されたことが挙げられた。委員からは「最低賃金の改善は重要だが、生産性向上にも目を向けるべき」との意見も出た。
更に、予算決算委員会では令和元年度の補正予算案がいずれも原案通り可決されることが報告された。新たな資金の使途や必要性についての説明があり、各議案は慎重に審議されたことが伺えた。
このように、本定例会は多くの議案が討議され、重要な請願が採択および不採択となるなど、地方議会としての役割を果たした。議会閉会に際しては、市長の牧野光朗氏が、若林麻紀氏からの動物園に関する絵本寄贈について感謝の意を表し、地域活性化に向けた取り組みを続ける姿勢を示した。今後の市政の在り方についても多くの示唆が得られた、意義深い会議となった。