令和6年飯田市議会第1回定例会が3月22日に開催された。
出席議員は21名、会議は無事に成立した。
当日は、議案審議が主な議題として進められ、各委員会からの報告も行われた。
リニア推進特別委員会の清水勇委員長が報告をし、2024年度版リニア推進ロードマップの作成過程を説明した。新たに大屋根と信州大学との共同研究が加わることが確認され、その内容についての質疑も行われた。
委員からは大屋根の設計や、信州大学との共同研究の詳細が求められた。大屋根は令和5年度に基本設計を進め、令和6年3月から実施設計に入るという。また、研究内容では遠山郷霜月祭りの映像化を活用したブランディングの考えが述べられた。
さらに、リニア中央新幹線の開業時期に関する質疑では、長野県内の工事が2027年に完成予定であり、進捗状況についても説明があった。
また、環境に対する配慮として、土曽川橋梁基礎工事ではトンネル発生土を利用するが、その際の安全対策について詳しく扱われた。長野県内で基準値を超える重金属が含まれた土が発生する中、環境調査を行い、周辺への影響を最小限に留めるための対策が求められた。
さらに、飯田市介護保険条例の改正についても議論があった。市が示した所得段階が増加した背景には、保険制度の持続可能性や公平性が求められるなか、利用者への負担をどう軽減するかという点が存在する。各階層の負担が適切に設定されるよう、慎重な審査が行われた。
また、議案第17号に関する電気自動車用急速充電器設置条例の制定についても反対意見が出された。この案件は地域の観光を促進する狙いがあり、急速充電器の設置は周辺の施設への客寄せに寄与するとの見方も示された。
全体を通じて、この定例会では各議案の詳細な審議が行われ、議長の熊谷泰人氏が会議を締めくくった。議員及び市の取り組みが地域のニーズに合致したものとなるよう、今後も議論と改良が重ねられる見込みである。