飯田市議会の第3回定例会が令和5年9月14日に開催された。
会議では、一般質問が行われ、さまざまな議題が取り上げられた。特に、日本の現状を踏まえた新型コロナウイルスの影響や、それに伴う医療体制についての説明が目立っていた。
小平彰議員は、飯田市立病院の医療対応を質問し、外来患者数の変化について言及した。「コロナ流行前の外来患者数は21万を超えていましたが、流行以降、19万9000人減少したことが、影響を示しています」と述べた。
齊藤市立病院事務局長は、入院患者数の減少を続けていることを示し、コロナ患者の対応についても「延べ3786人を受け入れた」と強調した。
デジタル化に関しての質問もあり、林健吾企画部長は「デジタル化の恩恵は、効率化や市民の利便性向上にある」と述べ、実施中のシステムについて報告した。
また、空き家対策も重要な議題として浮上し、橋本市民協働環境部長が「特定空家等の認定状況は、これまで21件にのぼり、解消されたものも14件に達しています」と報告した。特別交付税による支援があるものの、市としての措置がより必要であるとの意見も強調された。
さらに、大学誘致活動については、市長の佐藤健氏が「もともと注力してきた分野と新たな分野との連携が不可欠」と述べ、信州大学との協議を具体的に進めたい意向を表明した。
地域におけるフレイル予防活動についても質問がされ、「地域の高齢者の生活の質向上に向けた取り組みを強化する必要がある」との意見が出た。健康福祉部は、ポイント制度を含む市民の参加を促進し、地域課題の解決に向けた具体策を講じていく旨を述べた。
また、今後の市政におけるデジタル化の推進についても意見が交わされ、「人材の育成と、多様な技術の導入が鍵だ」と強調された。デジタル形式のサービス提供が市民の生活をより便利にする一方で、個人情報保護への配慮が求められ続けることが確認された。
この定例会では、多数の議題が集中的に語られ、市民の生活に直結する重要な政策課題が扱われた。これらの議論を通じて、飯田市の未来へ向けた建設的な提案がなされていることが示された。