令和5年飯田市議会第1回定例会が3月20日に開催された。議会ではリニア推進をテーマにした議論が行われ、今後の展望が示された。
リニア推進特別委員会委員長の小林真一氏が、委員会の審査経過について報告した。3月14日の会議で伊那谷の自治体と長野県が連携する方向性の協議を行ったことが強調された。特に、「伊那谷の強みを生かした取組」として、地域振興に向けた政策提案が実施されている。
この中で、岡田倫英副委員長は「持続可能な環境共生先進地地域づくり」といった重要な取り組みの姿勢を示した。また、リニア駅周辺整備計画についても議論され、地権者や住民との協議を進める重要性が指摘された。
次に、請願に関する議論に移った。総務委員会委員長の熊谷泰人氏は、再審制度鋭化の重要性を訴えた。請願に対して趣旨採択となり、今後は国の対応を求める形で進むことになった。
さらに、最低賃金法の改正に関する陳情が審議された。産業建設委員会の竹村圭史委員長が、地方と都心での賃金格差の問題を提起した。この陳情は不採択とされ、地域ごとの実情を考慮した賃金規定の必要性が問われた。
予算決算委員会の山崎昌伸委員長は、令和5年度の一般会計予算案を報告した。若者支援や子育て環境の整備を重視し、健全な地域づくりを目指していると述べた。特にリニア関連事業費が焦点とされ、その影響が市民生活に及ぶことへの配慮が強調された。
最後に市長の佐藤健氏が挨拶し、会議の成果を評価するとともに、市民との対話を重視する姿勢を示した。今後の市政運営に向けた市民の理解と協力を呼びかけた。議論が行われた内容の集約は、飯田市が進むべき地域振興の道筋を示唆している。