令和4年12月16日、飯田市議会は第4回定例会を開催した。
会議ではリニア推進特別委員会の報告や、複数の委員会による議案審議の進捗が共有され、議題による活発な討論がなされた。
特に注目を集めたのは、リニア推進特別委員会の委員長、新井信一郎氏による報告だ。新井氏は、12月14日に行われた会議の内容を振り返り、リニア関連事業について住民の生活影響を軽減する取り組みが進められていると強調した。
具体的には、駅周辺整備に利用される埋め戻し材の運搬が令和4年12月1日に開始され、運搬期間は約3カ月間とのことだ。仮置きするおおよその量は1万立米から1万2,000立米を見込んでおり、交通渋滞の緩和に向けた取り組みにも言及された。
この報告に対し、委員からは現状や今後の見通しに対する質問も上がった。特に、埋め戻し材の運搬における地域住民からの意見や現行の国道について、長野県が交通量を維持する釣り合いを考慮しながら進めているといった答えが得られた。
また、総務委員会の委員長、熊谷泰人氏からは、提出された新しい請願に対する審査結果が報告された。ぺてんと名乗る請願者が提出した内容については、継続審査とする旨が決定したと述べられた。冤罪事件の再審制度を改正する意見書を求めるもので、今後の進展が注目される。
そして、会議は各委員会で進行中の議案に移り、これらの議案についても詳細な質疑が行われた。総務委員会による7件の議案や、社会文教委員会の6件など、様々な内容が討議され、最終的には原案通りの可決が続いた。
さらに、日程第5では閉会中の継続調査の申出がされ、リニア駅周辺整備事業の調査が引き続き行われることが確認された。議員派遣に関する内容も予定通り進めていくとのことだ。
市長の挨拶では、多岐にわたる市政運営についての質問が寄せられたことを感謝しつつ、引き続き市の発展に向けて努力する姿勢が示された。新型コロナの感染者数が減少しているものの、依然とした感染リスクの存在を認識し、県民の協力を呼びかけた。