飯田市議会の全員協議会が令和4年12月7日に開催され、リニア駅周辺整備に関する実施設計の成果が報告された。今回の協議では、リニア駅周辺の整備事業に関する重要なポイントが議論された。ここでは、その概要と今後の展望について述べる。
今回は、リニア推進特別委員会からの政策提言に基づく土木実施設計の報告が中心である。議長の井坪隆氏は、急を要する議題のため早期の説明を求めた経緯を改めて説明した。この整備により、長野県駅の新設と共に市民への利便性向上が期待されている。実施設計の発表にあたり、リニア推進部長の細田仁氏が政策提言への対応状況を説明した。
細田推進部長は、今回の提言に対し、特にランドスケープとグリーンインフラに焦点を当て、地域の景観を十分に活かす重要性を強調した。特に、南アルプスや伊那山地の景観を最大限に生かしたデザインを目指しており、専門家の意見を参考にしたいと述べた。また、土曽川を駅前広場に取り入れる必要性についても言及し、地域の利害関係を考慮した整備が進められる必要があるとした。
続いて、実施設計の詳細が牧島光宏リニア整備課長から示された。具体的には、交通広場や交流広場に対する市民の意見を踏まえ、より良い利用ができるようなレイアウトを設計することに重点が置かれている。駐車場には500台分の収容能力を持たせる計画であり、各エリアの柔軟な利用を目指している。特に多目的広場では、イベントやマーケット等多様な用途での利用が可能で、地域活性化に寄与することが期待されている。
また、設計には持続可能性を視野に入れたグリーンインフラを積極的に導入する方針も示された。具体的には、雨水を地中に浸透させる施策や、緑化舗装を採用することで、環境への配慮がなされる。この整備を通じて、リニア駅周辺が市民にとって愛着のある、活気のある空間として発展することが期待されている。今後も市民の理解と協力を得ながら、計画を進めていくことが重視されている。
全体として、今回の協議はリニア駅の整備を巡る重要なステップであり、市民の期待に応える形で進捗することが求められる。議会としての役割も重要であり、今後の協議がどのような成果を生むのかが注目される。