令和2年3月4日、鹿屋市議会が開催され、主に上水道未整備地区の整備や市民運営による自治会バスの運行についての議論が行われた。特にこの会議では、過疎化が進む地域での水道整備の重要性が強調され、住民の同意を基に進められる必要性が指摘された。議長のもと、上水道が未整備の地区に住む住民が、生活用水の確保に困っている実態が報告され、管の新設には住民の80%以上の同意が必要であるという制約も述べられた。これに対し、水道部長は整備の進捗状況を説明し、今後の計画について地域の要望に耳を傾けて柔軟な対応をする意向を示した。
次に、自治会バスの運行について、地域住民が主導となって運営する自治会バスの必要性が認識された。特に高齢者にとって医療機関へのアクセスが極めて重要であり、ドライバーの確保や運行経費の問題が課題となっている。市長公室長は、この地域密着型の公共交通の重要性を認め、他の自治体の成功事例を参考にし、今後、地域の実情に合った交通手段の整備を検討していく意向を示した。
さらに、男性の育児休暇取得に関する質問が取り上げられた。総務部長は、育児休暇取得者の人数について言及し、父親が育児に参加することが少ない現状を改善するための研修や啓発活動を強化する方針を示した。特に管理職が積極的に育児参加を助長する役割を果たす重要性が強調される中で、職員が休暇を取得しやすい環境を築く必要性も認識された。
加えて、学校での集団フッ化物洗口についても議論があった。教育長は、フッ化物洗口の実施が子どもの歯の健康に寄与することを強調しつつ、過剰な負担にならないよう配慮する姿勢を示した。このフッ化物洗口自体の実施に関しては、法律上の問題がないことも確認されたが、個々の子供の意思を尊重した運用が求められるとの意見が相次いだ。
総じて、議会では地域の安全と住民サービスの充実に向けたさまざまな方策が検討され、未来の地域発展へとつながる重要な議論が行われたことが印象的であった。自治会バスの運行や育児休暇取得促進など、地域住民の利便性を向上させる動きが今後も活発になることが期待される。