令和2年6月15日、鹿屋市議会は定例会を開催し、様々な議題について活発な意見交換が行われた。特に新型コロナウイルス感染症への対応や、大隅湖の活用に関する議論が注目を集めた。
定例会では、「大隅湖の活用」についての議題が持ち上がった。議員はこの地域が持つ豊かな資源を最大限に活用する方策について話し合った。特に、昨年の台風16号やその後の豪雨による影響を受けた大隅湖周辺の状況について、土砂の堆積や遊覧ボートの利用困難といった問題が指摘された。市長の中西茂氏は、「流木捕捉工の設置やしゅんせつ作業を通じて、大隅湖の水質や貯水機能を保全するため、引き続き国や県へ要望を強化する」と述べ、この問題への対応を明言した。
また、議員らは「新型コロナウイルスの影響で市民の経済が打撃を受けている」と訴えた。市としての対応策が問われ、特に観光業の回復やふるさと納税の強化が重要な焦点となった。先月、特別定額給付金が市民に迅速に支給されたことが評価されつつも、今後さらなる支援策が求められる。
観光については、「県内旅行の需要喚起に向けたキャンペーンを展開する」との計画が報告された。議員たちは「個人や少人数で楽しめる観光スタイルが注目されている」とし、今後の方針について意見を交わした。
また、要望されたのは学校のオンライン授業に関することである。特に、高校入試に向けた準備や、学習の遅れを取り戻すための具体的な施策の必要性が強調された。教育長は、夏季休業中の授業日設定を検討し、感染症対策を行いながら、授業時間を確保していく方針を示した。
最後に、議員は、地域防災についても言及し、子どもたちへの教育や地域の防災力向上が重要だと強調した。市長は市民の安全を守るため、今後も防災体制の強化に努めると誓った。