令和元年6月24日、鹿屋市で開催された定例会では、議員たちが人口減少や地域活性化についてさまざまな質問を行った。特に、限界集落や準限界集落の現状が深刻な問題となっている中、議員たちは今後の地域支援策についての具体的な取り組みを求めた。
柴立豊子議員は、人口減少社会における地域振興をテーマに、限界集落の数が増加している現状を指摘し、今後の見通しとともに各町内会での支え合い活動の必要性を強調した。特に高齢者の交通支援や地域福祉協議会の設立が地域生活を支える上で重要であるとの認識を示した。
原田靖議員は、地域の買い物機能の低下や交通手段の不足が高齢者に及ぼす影響に警鐘を鳴らした上で、乗り合いタクシーの導入促進を要請した。この提案に対して市側は、地域特性を考慮しつつも、積極的に導入検討を進めていく方針を示した。
観光振興に関しては、観光資源を有効活用し、地域経済の活性化を図る必要性が強調された。特に大隅半島の自然や食材を観光商品として磨き上げ、国内外からの観光客誘致を目指す方針である。観光未来会議を通じた地域内のコーディネーター役としての活動が更なる期待を集めている。
また、インバウンド対応が急務であるとの認識から、外国語の表示やサービス充実が進められる必要があるとされ、具体的な施策が問われた。市は、かのやばら園などの観光拠点で外国語の案内を強化する取り組みを進めていることを報告した。
以上のように、地域振興や観光施策に関する議論は活発に行われ、特に高齢者や過疎地域の生存戦略が重視された。市民参画を促進し、持続可能な地域支援体制の整備が求められる中、今後の対応が注視される。