令和3年9月13日、鹿屋市において定例会が開催された。議題の中では、コロナ禍における財政状況と教育現場の安全対策が重点的に取り上げられ、議員たちから様々な質問が寄せられた。特に、鹿屋市の財政運営に関する議論が多く、福崎和士議員は「コロナ禍での財政運営について、歳入と歳出の見通しを明確にしてほしい」と述べた。市長の中西茂氏は、令和2年度予算に新型コロナウイルス感染症対策を反映させ、総予算は約730億円に達したことを強調した。
市長は続けて、長期的な経済対策が必要であると述べ、歳入の確保について「市税収納率向上や国・県補助事業の活用、企業版寄付なども取り入れていく」と説明した。市の厳しい財政状況に対し、参加議員は市民活動の支援策を要望し、特に若年層の少子化対策が重要なテーマとして挙げられた。
また、教育現場における安全対策についても質問が続き、福崎議員は「登下校中の交通事故が多発する中、具体的な安全対策は?」と市長に問いかけ、教育次長の稲村憲幸氏は「通学路の合同点検を継続し、防止策を講じる」と強調した。
さらに、行政のデジタルトランスフォーメーションの推進についても言及され、現在RPAが導入されており、53本のシナリオが業務で活用されているという。ただし、これに関してはさらなる人材育成が求められるとし、今後の展望を述べた。
市民生活の安全安心に関する質問には、健康づくり・高齢者支援対策監が回答。特に鹿屋市内の小中学校での感染対策が重要視され、毎日の健康観察や教室の換気が求められている。中野健作教育長は、場合によっては全校一斉でのクラスター対策を講じる考えを示し、リモートワークやフレックスタイム制度推進の必要性も述べた。
鹿屋市では、ポストコロナの時代に向けた柔軟な勤務形態が期待されるほか、ワクチン接種率向上に向けた啓発活動も進行中。市民へのサービス向上が今後の重要議題となっている。
さらに環境問題にも言及があり、副市長は「鹿屋市では脱炭素社会の実現に向け、地域の特性を活かしつつ取り組む」と表明した。市民生活における環境意識の向上も求められている。
本市のワクチン接種についても取り上げられ、65歳以上の接種率は87.3%に達し、若年層の接種促進を図る必要が強調された。市長は「より多くの市民にワクチン接種の意義を伝え、感染予防に努める」と強調した。
本市の財政運営と市民サービスは今後ますます重要な課題となる中、議員たちは市役所の対応や取り組みに注目し、さらなる改善を求め続ける姿勢を示した。