令和3年の鹿屋市議会定例会では、多くの重要議案が審議された。
市長の中西茂氏は、新型コロナウイルス感染症への対応として、迅速なワクチン接種や感染拡大防止策の推進を強調した。特に、感染拡大を防ぐための施策に、120億円を投資したことを明らかにした。これには特別定額給付金や飲食業、観光業への支援が含まれ、市民生活を守るための取り組みであると述べた。
また、2021年度の予算案についても説明し、一般会計の総額521億7000万円となったことを報告した。これは前年度比2.3%の減となるが、持続可能な財政運営への配慮がなされている。
感染症の影響が長期化する中、新規事業や地域経済振興の支援策を強化する方針が示された。市は、移住者や若者に向けた支援制度の創設を通じて、地域の活性化にも取り組むと言及した。
議案の中には、医療費無償化の拡大や、介護保険料の改定などが含まれ、地域福祉の充実も目指されている。特に、医療費無償化については高校生までの対象拡大を計画しており、子育て支援の強化を促す意図があるとされる。
加えて、近年の気候変動対策として、治水プロジェクトやSDGsへの取り組みも進められている。市長は、これらの施策を通じて地域を支える共生社会の実現を目指す考えを示した。
重要な議案として、鹿屋市後期高齢者医療広域連合議会の選挙が行われ、議員に森山良和氏が選出された。また、補正予算の一環として、コロナ禍における緊急経営支援事業や生活応援給付金なども検討され、影響を受けた事業者への支援が求められている。