令和3年9月鹿屋市議会定例会が27日に開かれ、複数の議案が審議された。市議会では過疎地域支援や福祉関連の新たな条例についての承認や、請願や陳情の内容についても取り上げられ、全体の議論が進められた。
まず、鹿屋市の過疎地域支援に関する議案が提出された。鹿屋市過疎地域自立促進特別事業基金条例の一部改正については、過疎地域自立促進特別措置法の期限が切れたことを受けて提案されたもので、全会一致で可決された。これにより、過疎地域が持続的に発展するための支援基盤が引き続き確立される見込みである。
続いて、鹿屋市過疎地域持続的発展計画の策定についても審議された。これは、過疎地域の支援を強化するために新たに策定が必要とされているもので、これまでの議論を基に議会の議決が行われ、可決された。市議会内では、「地域ごとの人口目標を設定する必要があるのではないか」といった意見も出されたが、全体での取り組みが重要であるとの見解が示された。
一方で、「川内原発20年運転延長」に関する請願は、賛成少数で不採択となった。請願者からの要望は多かったが、発言権が限られている現状では方向性が見えづらいとの見解が示された。議員の中には、「エネルギー問題を再生可能エネルギーに移行する必要がある」との意見もあり、今後の課題として残されることとなった。
さらに、分煙環境整備に関する陳情も提出され、公共の場での吸煙環境改善が求められた。市民環境委員長は、受動喫煙防止と健康増進を促進するため、陳情の趣旨を採択すべきとの方針を示し、全会一致で趣旨採択となった。
その他、議案では市体育館条例の改正案が提案された。新型コロナウイルス感染症対策としての空調設備の新設が評価され、全会一致で可決された。このように、議会全体では市民福祉を向上させ、持続中の発展に寄与しようとする施策が議論されている。
最後に、コロナ禍の影響を受けた地方財源の充実を求める意見書が採択され、国に対しての要望が改めて確認された。地方自治体の厳しい財政状況を鑑み、充実した支援が不可欠であるとの認識が強調された。