令和2年9月28日、鹿屋市議会の定例会が開催された。この会議では、重要課題の審査や意見書案の議論が行われた。
主な議題に上がったのは、鹿屋市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正であった。特に新型コロナウイルス感染症対策に従事する職員を対象とした特例措置が導入されることが決定された。
この改正では防疫作業に従事した職員に対し、1日あたり3,000円または4,000円の特殊勤務手当が支給される。総務委員長の西薗美恵子氏は、この改正は職員のモチベーションを高める手段であり、適切な評価を与えるものであると述べた。
また、事故和解金の支払いについても議論があった。鹿屋市所有の旧平南小学校敷地内での事故による損害賠償として、195万3,000円を支払う議案が可決された。今後の管理方針について、必要な老木の伐採などが行われ、再発防止に努めると市長の中西茂氏が強調した。
さらに、鹿屋市立北部学校給食センターの新築工事に関する複数の請負契約が決定された。契約金額は総額で約12億円に上る。復興を見据えたこの学校給食センターは、地域の食環境向上を目指すものである。
意見書案に関しても活発な意見が交わされた。「国の責任による20人学級」の実現を求める意見書案は多くの賛同を得たが、最終的には否決された。意見書提出の趣旨を説明した柴立豊子議員は、教育現場の実情と国の支援強化の必要性を訴えたが、議会における賛成は少なかった。
一方で、「所得税法第56条の見直し」を求める意見書案も議題に上がり、こちらも記名投票による採決が行われた。結果としてこちらも否決され、多くの議員が反対の意思を示した。
今回の議会は、鹿屋市の職員に対する評価改善、地域経済の活性化策、さらには教育政策等多岐にわたる重要な課題について検討がなされたことが特徴的である。特に、新型コロナウイルスの影響を考慮した対策が今後の議題として重要視されていくことが示唆された。