令和3年6月11日に開かれた奥州市議会の定例会では、市営バスや江刺金札米の活用に関する質問が集中した。特に高橋晋議員は、市営バスの有効活用に関する課題を提起。コロナ禍による公共交通の利用減少と物流の効率化の重要性を強調し、バス事業と廃棄物収集運搬業務との統合の可能性について市長に質問した。
市長は、現在の交通と物流の統合による効率化が重要であり、とりわけ貨客混載の取り組みが公共交通の維持に寄与する可能性を指摘。また、廃棄物収集運搬業務の統合については、先進事例を参考にしつつ検討を進める意向を示した。
第二のテーマである江刺金札米の100周年顕彰事業については、地域の農業振興とブランド力向上を狙い、記念行事やキャンペーンを行うことが決定された。市長は、記念行事の一環として、地域の歴史に関する認識を深めるイベントを検討しているという。
さらに、教育関連の質問では、教育施設の安全点検が話題に上がった。安全を確保するため、市内の教育施設に対して緊急点検が行われ、特に水沢南小学校の防球ネットの状態について迅速な対応が求められるとともに、その他の寄贈品についても備品台帳への記載を進める必要性が強調された。
各議員が提起した課題に対して、市長や教育長はそれぞれの取り組みと方針について答弁し、より安全で持続可能な地域作りへの意欲を示した。市として、特に女性の登用や公共交通の活性化に向けて、今後も積極的な施策を進める方針だ。