令和3年9月2日に開催された奥州市議会定例会では、新市立病院建設と地域医療体制の構築に関する重要な議論が行われた。
議会では、前市長からの提案が受け継がれている新市立病院建設の進捗と現状について市長が言及。新しい病院の必要性やその建設場所についての議論が続いており、市民からの信頼を得るための工夫が求められていると述べた。町全体を見据え、医師の確保と医療サービスの維持が重要であるとも強調した。さらに、住民からの理解を得るための説明会が欠かせないことも指摘された。
また、地域医療懇話会においては、現場の医師の声が反映されていないとの意見が提出。特に水沢病院での方針決定の過程において、医療スタッフの意見を十分に聞き入れる体制が求められている。この点に対しても市長は、より良い医療体制の構築を目指すために、医療従事者とのコミュニケーションを重視し、現場の意見を政策に反映させるべく取り組む意欲を示した。
一方、コロナ禍を受けた地域経済への影響に関する問題も重要視されている。多くの市民が飲食店の営業不振や生活苦に直面する中、奥州市では独自の支援策を導入。具体的には、新型コロナウイルス感染症対応のための臨時交付金を活用し、事業者への経済支援を計画している。また、妊婦や高校生に対するワクチン接種の方針も決定し、迅速な情報発信と市民への支援を約束した。
市長は、今後も医療問題に注力し、市民と連携しながら具体的な課題解決に向けて行動を続けると述べた。その中で、医療に関する情報の透明性の確保が重要であり、市民の信頼を再構築するための努力が必要であるとも付け加えた。