令和元年9月26日、奥州市議会は定例会を開催し、重要な案件が多数議題となった。この日は「交通安全対策に関する政策提言書」の提出が大きな注目を集め、多くの議員から意見が交わされた。
当日の議事の中で、発議案第17号として提出された交通安全対策について、飯坂一也議員は「全国的に高齢ドライバーによる交通事故が多発している現状を踏まえ、具体的な施策を打ち出す必要がある」と述べた。具体的には、高齢者に向けた運転技術講習の導入や、運転免許を自主返納した際の交通手段の確保が提言された。
また、自動車事故に伴う損害賠償事件の専決処分についても報告され、事故の発生状況や賠償額が市議会に説明された。副市長の及川新太氏は、「事故防止に向けて、職員への注意喚起を行い、安全運転の徹底を図る」と強調した。
補正予算案も議題に上り、一般会計補正予算が1,419万円増額されることが決議された。この中には、指定管理料の設定や公共施設管理費の見直しが含まれ、歳出の削減が求められている。財務部長の及川健氏は、「次年度の予算編成に向け、市民の理解が得られるよう透明性をもって進めて行きたい」と述べた。
さらに、議案24号に関連して、一般会計歳入歳出決算の認定も行われた。千葉康弘議員は「歳入の確保と経費の適正化に注力し、安定的な市政運営を目指すべきである」と訴えた。面の課題としては、特養待機者の増加や子ども関連施策の推進が求められている。
一方で、産業経済常任委員会からは焼石クアパークの民間譲渡計画に対する住民合意の必要性が提起され、全会一致でこの見直しを求める意見が採択された。藤田慶則議員は、「地域の声を無視した計画は市民の信頼を損なう」と警鐘を鳴らした。
新市立病院建設調査については、医師確保の重要性や地域医療計画の早急な取り組みが協議された。高橋政一議員は、「計画策定が進む中、具体的な進捗を市民に知らせるべきだ」と提言した。議会全体として、交通安全や医療、地域経済の振興といった各種施策が議論され、奥州市の未来に向けた施策の強化が求められている。