令和3年6月14日に行われた奥州市議会定例会では、複数の議案が採決され、重要な財政問題が議論された。議案第25号の『奥州市税条例の一部を改正する条例の専決処分』が中心の議題となった。
この市税条例の改正は、施行日が令和3年4月1日であるため、早急な対応が求められた。質疑応答の中で、千葉 敦議員は、専決処分に至った理由を尋ね、税収の減少について懸念を示した。税務課長の千葉 桂氏は、「固定資産税の増加は前年度の基準に据え置かれるため、市民への影響はない」と説明。ただし、この減収に対する国の補填はないと強調した。
次に、令和2年度の一般会計補正予算に関する議案が議題に上がった。阿部 加代子議員は、国際交流推進事業経費の妥当性について質問し、接種会場での外国人住民への対応についての体制を確認。健康こども部長の佐藤 浩光氏は、今後の接種時に外国人通訳を積極的に活用する方針を示した。
さらに、江刺ターミナルプラザの整備に関する質疑も行われた。及川 春樹議員は、施設の運用と改修進展について質問し、観光物産協会との協議により改修案が決定する経緯を明らかにした。また、市長の小沢 昌記氏は、整備内容について市民への周知・説明責任が非常に重要であると発言。
最後に、学校給食運営協議会に関連した議題もあり、議員たちは新たな給食施設の選定に必要な財源割り当てにも言及した。各所管からは、スムーズに運営されるよう努力していると述べられた。今後も、議会では市民の声を反映しつつ、財政的な健全性が確認されることが期待される。