令和5年8月9日、奥州市議会臨時会が開かれ、重要な議案が審議された。
本日の会議は、会議録署名議員の指名や会期の決定から始まり、12件の議案が議題となった。特に注目されたのは、一般財団法人奥州市文化振興財団と一般社団法人江刺畜産公社の経営状況の報告に関するものである。
倉成淳市長は、この2つの法人が地域文化振興や畜産業に貢献していることを強調したのち、及川協一市民環境部長が財団の経営状況について詳細を報告した。文化振興財団の令和4年度決算では、収入が約3億8,436万7,000円、支出は約3億9,644万円となり、1,207万3,000円の赤字が発生した。新年度は、収入の見通しを4億9,571万6,000円に上方修正し、支出も同じく上昇する見込みである。市民との交流を深めるイベントを通じて、利用者数を増やすことを目的としている。
また、江刺畜産公社の報告でも、収入が約5,100万8,000円、支出が約4,812万2,000円で、288万6,000円の黒字が示された。令和5年度も引き続き、飼養管理業務と放牧事業に努める姿勢が示された。
次の議題では、令和5年度奥州市一般会計補正予算(第6号)の審議が行われ、災害復旧に伴う緊急経費1,191万5,000円が承認された。小野寺隆夫副市長は、6月16日に発生した大雨の影響により、迅速な復旧が必要であったため、専決処分で対応したことを説明した。「道路やのり面の復旧に必要な経費であり、適切な予算配分を行った」と強調した。
さらに、本庁舎外壁等改修工事に関する議案も議決を求められた。入札を経て、佐野建設株式会社との契約金額は1億6,115万円で決定され、長期的な庁舎の維持管理が期待されている。
江刺新工業団地造成工事では、複数の工区にわたって請負変更契約が締結されることが決定した。そして、最終的に財産取得に関する議案も可決され、メイプル市街地の活性化に向けた施策が今後展開されることが期待される。
一連の議案がスムーズに承認され、会議は閉会を迎えた。この臨時会の結果、奥州市が地域課題に積極的に取り組み、持続可能な発展を進める姿勢がさらに強化された。