令和3年第16回久慈市議会定例会では、新型コロナウイルスに関する質問が大きなテーマとなり、多くの議員が市の対応について意見を述べた。
新政会代表の澤里富雄議員は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種計画について質問を行い、特に医師や看護師の確保や接種会場の設置が課題であると指摘した。これに対し、遠藤譲一市長は、今月中に医療従事者の接種が開始される予定であり、接種体制は徐々に整っていると回答した。また、接種に対する市民の不安を解消するために、情報提供や相談窓口の設置を進める考えを示した。
次に、新年度予算に関する質問も多く寄せられた。市長は、厳しい財政状況の中で予算編成を行ったとし、特に災害復旧、雇用促進、子育て支援に注力する意向を述べた。また、市民満足度調査への反映として、医療福祉や商工業振興、防災体制の改善に努める必要性を強調した。これに対し、各議員からのさらなる具体的な施策の提案があった。
固定資産税についての質問では、今年度の課税見込額が示され、具体的には田680万円、畑520万円、宅地3億7,800万円、山林2,110万円とする見込みが語られた。さらに、課税地目の変更についても言及され、現況把握と適切な課税に向けた取り組みの重要性が指摘された。
消防団の減少傾向についても意見が交わされ、特に団員数が減少している現状を受けて、引き続き処遇改善や環境整備に努めていく必要性が強調された。マイナンバーカードについては、取得状況の向上に向けた取組が求められ、特にコンビニ交付サービスの拡充が説明された。
農業振興や林業振興に関しても質問があり、久慈市独自の施策による農業や林業の振興策の充実が議論された。観光振興や新山根温泉の再開に向けたいくつかの施策も紹介され、地域活性化に向けた取り組みが期待されていることが伺えた。教育行政に関しては、宇部中学校の統廃合やICT教育の取り組みについても質問があり、特に学校の状況や生徒数の推移に対する配慮が求められる場面もあった。