第29回久慈市議会定例会が令和4年9月1日、午前10時に開会された。
今回の議事では、令和3年度の各会計決算が重要な焦点となり、多くの議員が質疑に参加した。特に、一般会計と国民健康保険特別会計の決算報告は注目を集めており、副市長の澤里充男氏がこれらの決算について詳細な説明を行った。
令和3年度の一般会計について、歳入決算額は258億3,631万3,343円とされ、歳出決算額は240億9,244万6,067円で、その結果、剰余金が生じたことが確認された。また、収納率は98.83%に達し、前年度を上回る結果となったことも報告された。
また、国民健康保険特別会計については、歳入決算額が41億2,517万6,552円、歳出は39億6,977万8,835円となり、剰余金が生じたことが注目された。これにより、健全な財政運営が一層認識される形となった。
さらに、災害対応の重要性も強調された。遠藤譲一市長は、8月3日に発生した大雨による被害状況を報告し、市では災害対策本部を設置、避難指示を発令し迅速な対応を図ったと述べた。それに対し、議会からは今後の復旧対応や予算措置に対するさらなる協力が求められた。
特に、今年度の災害応急対策費については、専決処分された経費が報告され、その内容について質疑が行われた。
また、育児休業に関する条例や選挙運動の公営に関する条例の改正についても議論され、今後の取り組みが期待されている。議員からは、これらの改正が職員や市民に与える影響について質問が相次いだ。
議事の中で、城内仲悦議員は、消防屯所からの落雪による事故について、報告が遅れた理由を質疑し、総務部長の長根英俊氏がその経緯を説明した。この事故により、示談交渉が長引いたことが関係していると述べた。
今回の定例会議では、決算特別委員会の設置や、議案の付託が決定され、今後の協議が続くことが期待されている。議会運営についてもスムーズに進行し、各議題が円滑に処理される見通しが立った。