令和元年11月25日に行われた第3回久慈市議会臨時会議では、台風第19号による被害を受けた市の復旧策が中心議題となった。
遠藤譲一市長は、被害状況を詳細に報告し、避難指示や市の対応策について説明した。特に、10月の台風による浸水や冠水で市内は大きな被害を受け、対象施設や農地に61億円以上の損害が見込まれると強調した。
今回の補正予算案には、災害復旧予算として254億1,832万円を計上しており、この中には台風被害に対応するための支援策が含まれている。具体的な内訳は、災害復旧費として公共土木施設に14億1,450万円の追加が盛り込まれているほか、下水道や農林水産施設にも相応の予算が計上されていると述べた。
また、議案第1号の提案理由について澤里充男副市長が説明し、各種支援策の必要性を訴えた。特に、災害危険水位が上昇したことから避難などの対応が重要で、迅速な予算措置が不可欠とされる。議員からの質疑では、台風による具体的な被害額や今後の復旧見込みについても意見が交わされた。支援対象となる農家への補助が求められ、農機具や修繕費の助成内容についても詳細な説明が求められた。
会議では、路盤の再建に向けた具体的な支援策や今後の協議体制についても確認が行われた。なお、県道沿いでは、土砂流出による農地への影響についての議論もあり、県への要望の重要性が再認識された。
結果として、議案第1号は全員一致で可決され、これにより一般会計補正予算が承認されることとなった。議長は、県との連携強化を図りながら、さらなる災害復旧に努める姿勢を示した。今後の復旧活動に対する市民の理解と協力が求められる。