令和5年9月12日の久慈市議会では、盛んに市民の生活や環境に関連した各種施策に関する議論が行われた。特に、来場者の増加が期待される新山根温泉の宿泊利用者数に関する報告が注目された。市長は、現時点で宿泊者数が979人、日帰り入浴者数が21,268人であることを明らかにしたが、昨年の年間利用者に比べてどうかは即答できなかった。
市民からは温泉の入浴料金の高さを問題視する声も上がり、指定管理者において再び料金設定を見直し、回数券の復活を検討する必要性が指摘された。また、新山根温泉は長年親しまれてきた名所であり、その泉質や湯量に関しても確保できているとの報告があり、温泉利用者の満足度向上に向けた取り組みが望まれる。
さらに、子供の遊び場の拡充も重要な課題であり、親たちからの要望を受けて市としても屋内施設の整備を検討している。子育て支援の観点からも、温暖化や悪天候の影響を受けない場所の提供は急務とされており、早急な検討と実施が望まれる。
議会では、久慈駅前の再開発についても触れられ、特に駅前ビルの老朽化の問題が浮上した。市民からはその外観が観光客に与える印象を危惧する声が多く、解体や改築の必要性が強調された。
道の駅いわて北三陸の開業後の交通量増加も議論され、周辺住民が便利にアクセスできるような施策が求められている。また、効率的な交通誘導や駐車場の確保が急務とされており、今後の対応策が期待されている。
総じて、開催された久慈市議会では市民の生活に直結する多様な課題が多く取り上げられ、それに対する市当局の誠意ある対応と迅速な施策実施が求められた。特に、温泉、子供の遊び場、再開発の計画など、住民の期待と不安に応えられる施策の展開が今後の焦点となるだろう。