令和4年6月21日の久慈市議会第28回定例会におき、議員たちが津波防災対策や子育て支援策等多岐にわたる質問を行った。
最初に、政風会の小倉利之議員は津波防災対策について質問を行い、2022年3月に発表された新たな津波浸水想定に基づく公共施設の移転計画に関して、詳細な進捗状況を求めた。市長の遠藤譲一氏は、市役所本庁舎等の災害対応の必要性が増していることを認め、庁内でワーキングチームを立ち上げ、今後の計画的な検討を進めていると述べた。
次に、子育て支援について、小倉議員は「子どもたちに誇れる笑顔日本一のまち」を実現するための特色ある政策について問いただした。市の取り組みとして、子育て世代包括支援センターの設置が挙げられ、妊娠期から子育てまでの支援体制の強化が進められていることが報告された。さらに、人口減少と少子化に対し、若者定着や結婚支援の施策が進行中であることも説明された。
高齢者を狙った詐欺や悪質商法に関しては、小倉議員が本市の現状と対策を問及し、被害が無いことを述べつつも、引き続き市民に知識を促進する重要性を強調した。市は消費生活センターを通じて、悪質商法に関する情報提供や相談を強化している。
新たな質問として、久慈市のSDGsへの取り組みが挙げられ、具体的な施策が進行中であることが確認された。特に、地産地消や福祉施策の昇格を図り、持続可能な地域社会を築く努力が続けられている。
さらには、再生可能エネルギーへの関与も注目された。市長は、洋上風力発電や地域脱炭素に向けた取り組みの重要性を示し、環境への影響を考慮した柔軟な計画作成を求めた。
この日、議員たちは久慈秋まつりの開催についても言及し、市長へ具体的な進行状況と課題解決策の策定を求めた。また、久慈城跡の観光支援と地域の理解も議論に上がり、重要な歴史的資源を如何に周知していくかが課題であると認識された。
このように、多岐にわたる議題が提起され、市の今後の取り組み姿勢が問われた。