令和5年第34回久慈市議会定例会が、6月8日に開催され、議長の畑中勇吉氏が議会を開会した。
今回の議題には、会議日程の決定と議案の提案を含む7案件が取り上げられた。特に議案第1号「令和5年度久慈市一般会計補正予算(第3号)」は、国県支出金等の内定による事業費が詳細に調整され、予算総額が212億円を超えることが報告された。副市長の澤里充男氏は、この補正が対応要事業に必要であると強調した。
続いて発議案第30号「選択的夫婦別姓制度の導入を求める意見書」について、議員の豊巻直子氏が提案理由を説明した。今の民法では、結婚時に一方が姓を変更しなければならず、男女の平等に関する問題が指摘される中、調査結果では選択的夫婦別姓の導入に賛成する人が増えていることが示された。特に、若年層の賛成は87%に達し、男女共同参画の観点からも重要な課題であることが指摘された。
更に、請願第19号「安全・安心の医療・介護実現のため人員増と処遇改善を求める」と、請願第20号「教職員定数改善と義務教育費国庫負担制度負担率の引き上げをはかるための意見書」も討議された。橋上洋子氏が紹介した請願第19号は新型コロナウイルス影響下での医療崩壊や介護崩壊を踏まえ、人手不足を解消するための対策を求めるものであった。また、黒沼繁樹氏が提案した請願第20号は、義務教育の質を維持向上させるための国庫負担軽減及び教職員の増員を求めている。
議会はこのように幅広い議題を扱い、市民のニーズに応える方向へ進んでいる。議案に関しては、各委員会に付託が決定され、今後の審議が期待される。