令和4年12月12日、野々市市議会で開催された定例会では、近年の急激な物価高騰に対する市民の反応が強調され、特に子育て世帯への支援の重要性が議論された。
学校給食の無償化に関して、岩見博議員は政府の解釈を引用し、自治体による無償化が可能であると主張した。教育長は、現在の法律に基づく負担の分担を説明しながらも、無償化について慎重な姿勢を崩さず、市民の声を受け止める必要があると述べた。実際、アンケート結果では多くの市民が無償化を望んでおり、将来的な実施を期待している。
さらに、子ども医療費の窓口負担の無料化についても議論が行われた。粟市長は、令和5年度中の完全無償化に向けて準備を進めていることを確認した。岩見議員は、県の支援を受けて希望する全ての家庭へ無償化を実現するよう求めた。
また、スクールバスの運行に関する除雪問題も提起された。向田誠議員は、安全な通学を妨げる原因として冬期の除雪体制の見直しを提言し、地域による運行ルートの再考を促した。
加えて、富陽小学校のビオトープ問題が取り上げられ、雑草の生育と維持管理の不足が指摘された。教育委員会は市民や地域団体と連携して、この自然環境を再生させる方策を模索する必要があると認識している。
消防団員の減少についても議論された。地域活動が活発になり、消防団員の確保が難しくなっている現状に対し、市は休日保育所の設置や支援策を検討すべきとの意見が出された。これら全ての問題点について、粟市長は市民の声を真摯に受け止め、バランスよく施策を展開する必要性を認めた。
全体的に見ても、野々市市は市民の要望に耳を傾けて施策を見直す必要があり、特に子育て世代や高齢者への支援が急務であることが議員らにより繰り返し確認された。市が掲げる目標を実現するためには、今後の具体的な取り組みが期待される。