令和2年9月11日、野々市市議会で行われた定例会において、議員たちは新型コロナウイルスの影響を受け、様々な問題について議論を展開した。
まず、朝倉雅三議員が雨水水害対策に言及。彼は、「市民の生命と財産を守るため、浸透性の高いアスファルト舗装を提案する」と発言し、その内容を詳述した。
これに対し、粟貴章市長は、「透水性舗装は有効な手段として推奨されているが、定期的なメンテナンスが必要」と述べると共に、すでに約1万8,000平方メートルの透水性舗装を実施していることを報告した。
次に、朝倉議員は幼児体育施設の整備に関し、キックバイク大会が開催できる施設を提案。「他市町が取り組んでいない分野なので、本市の独自性も生かせる」と訴えた。
中田八千代教育文化部長は、現在利用可能な公園での大会開催を歓迎するとしつつ、専用の施設整備は考えていないと回答した。朝倉議員は、部長の返答に対し、「現実的にはゼロ回答と言えるかもしれない」と述べ、具体的な施設の必要性を強調した。
さらに、朝倉議員は「市立保育園の廃園と民間園への移行」について触れ、「公立保育園の将来的な収支が厳しいため、早急な決断が必要」と提案。堤喜一健康福祉部長は、市立保育園の役割が重要であるとの見解を示しながらも、民間の支援を活用する方針を強調した。
その後、梅野智恵子議員が人権問題について言及し、県内での差別的行動に対して市の取り組みを求める質問を展開。粟市長は、「医療従事者への思いやりを持つようメッセージを発信している」と回答した。
議論の最後には、市民活動団体と行政の連携に関する質問も交わされ、市民活動センターに配置されたコーディネーターの役割や、今後の展望についても言及された。公民協働によるまちづくりが期待される中で、行政のさらなる支援が求められているようだ。今後も議会では市民の意見を反映した施策が検討されることが必要である。