令和元年第４回行方市議会定例会が開催され、災害対策や地域医療、公共交通について議員からの一般質問が行われた。
特に気を引いたのは、台風15号や19号によって引き起こされた被害に関する質問であり、土子浩正議員は906名の避難者数を背景にその対策やこれまでの復旧状況に注目した。市は、台風や豪雨による最大7,300件の停電を受けて、対策に真剣に取り組んだと説明。復旧には約6億8,871万円を計上し、さらなる再発防止を誓った。
災害から生じた生活基盤への支援策も焦点の一つとなった。市は、著しい被害を受けた住居に対する支援金を設け、認定された世帯に支給している。
また、近隣市との連携も重要課題として議論された。特に避難所開設については、地域間の協力が不可欠であるとされ、土子議員は他市との協定や連携体制の確立を提案した。
続いて、公共交通の維持・充実に関する質問があり、企画部長は路線バスやデマンドタクシーを通じて高齢者や交通弱者を支援する取り組みを説明した。使用促進策や体験乗車会の開催など、利用者の利便性を高める工夫が強調された。
災害に対する教育や訓練に関しては、教育部を通じて地域住民が自助意識を持つことが災害対策において重要だとされ、今後も訓練を継続し、市民に防災知識を広める必要があるとされている。
地域医療については、唯一残る有床診療所の医師確保の状況や、市内の医療機関との連携が話題となった。市は対象年齢に応じた医療提供の質を向上させるため、医師や医療機関との連携を強化し、地域医療を守るために引き続き努力するとともに、今後の運営方針を改めて見直す方針を示した。特に、医療費の削減に向けた施策にも言及し、県内外から多くの医療機関の協力を得ることが不可欠であると指摘した。