令和3年6月17日、鹿嶋市議会は定例会を開催し、いくつかの重要な議案について審議した。
第1日程では、議案第35号の令和3年度鹿嶋市一般会計補正予算(第3号)と議案第50号の中野東小学校大規模改造建築工事(北校舎)請負契約が話し合われた。
議案第50号について文教厚生委員会委員長の樋口富士男氏は、「工事はアスベスト対策を含め、安全に実施されるべき」と述べ、全会一致で可決されることとなった。
一方、議案第35号では、コロナ禍に見舞われた市民支援の観点から様々な質疑があり、予算内容や事業の整合性に対して議員から厳しい意見が寄せられた。予算決算常任委員会委員長の栗林京子氏は、「移住・定住促進調査の相関関係、DX推進事業などに関する質疑があり、新型コロナウイルス対応の重要性が強調された」と述べた。
特に、立原弘一市議は新型コロナウイルスに対する政府の無策について厳しく批判した。彼は、「政府の対策が遅れ、現在の市民が求めている施策が全く反映されていない」と語り、特に子育て世帯への支援がほとんどないことを問題視した。
結果、議案第35号は賛成多数で可決されたものの、多くの議員は今後の予算執行に対する疑問を持ち続ける様子が見られた。
次に令和3年請願第1号が採択され、国民のいのちや健康を守るための意見書が提案された。樋口富士男氏は、この請願が新型コロナウイルス対策に繋がる重要な内容であると述べ、全会一致で可決された。
東京五輪に関連する要望書も提出され、オリンピック観戦の文化的な意義が示されたが、観戦者の安全確保が最重要であるとの意見も存在した。市長の錦織孝一氏は、「オリンピックは歴史的イベントであり、子どもたちに大きな夢を与える機会である」と考えていると述べた。
締めくくりとして、各委員長から閉会中の継続調査の提案もなされ、この日の会議は無事に閉会した。今後も引き続き市民への支援が求められる中、議会は慎重な議論を行っていくと強調されている。