令和5年6月20日、鹿嶋市議会にて行われた第2回定例会では、市政に関する一般質問が行われ、市民のニーズに基づく多くの重要な課題が取り上げられた。
特に不登校支援に関する議論が中心となった。議員からは、学校教育の現状や不登校児童、生徒の急増を受けて、今後の施策について質問が続いた。教育長は、地域子育て支援センターの設置や、オンライン指導を通じた学びの環境の充実について、その成果を説明した。また、議員は保護者支援の必要性を強調し、ぜひ保護者の会を設けるべきとの意見を述べた。
農業問題も取り上げられ、昨年来の資材高騰による影響を受けた農家への支援策が求められた。特に、鹿嶋市独自での規格外品の活用を検討する必要があるとの意見が出された。これに対し、経済振興部長は、農業直売所での活用について説明しつつ、地域の特産品を生かした施策を進める考えを示した。
また、鹿島臨海鉄道の通学定期に関して、運賃負担を軽減する補助策が必要との意見があり、市長は現状の財源から厳しいとの認識を示した。さらに、道の駅設置計画について議論が行われ、鹿嶋市の観光振興への役割を考える上で、将来的な設置を検討し続ける姿勢を確認した。
一方で、公共交通の活性化に向けた取り組みも強調され、デマンド型乗合タクシーの状況や利用者満足度の向上に向けた方針が示された。
防災無線についても話題に上がり、特定の地域での音声伝達の問題が指摘された。防災対策の強化として、家庭用の防災無線設備の設置状況や有効活用についてさらに検討が必要だとの意見もあった。
自転車安全走行については、ヘルメット着用の努力義務を踏まえ、自転車利用者への支援策を求める声が高まり、補助制度の導入が期待されている。市長は、子どもたちの安全を確保する施策や、地域交通についても、今後拡充を進めていく意向を示した。
最後に、教育環境の変化に対する評価が求められ、学力向上のための個々の取組についてもより一層の充実が必要との声があがった。自ら情報発信を行い新たな学びも提供しない限り、未来の教育の質が維持されないことを参加者は強調した。