令和4年9月6日に開催された鹿嶋市議会第3回定例会において、議員は様々な市政に関する一般質問を行った。特に、デマンドタクシーや公共交通の改善、福祉対策、そして投票率向上への取り組みが大きな焦点となった。
初めに、デマンドタクシーの利用状況とその改善について、12番議員の小池みよ子氏が発言した。デマンドタクシーの運行改善に関する質問があり、特に高齢者にとっての利用の利便性向上が議論された。政策企画部長の池田茂男氏は、デマンドタクシーの利用者数がコロナ禍を経て増加傾向にあることを報告し、さらなる周知活動と利便性向上を図る方針を示した。
次に、福祉施策に関連して、デイサービス利用者に課せられる利用料の3%加算についての課題が取り上げられた。高齢者の生活負担が増している一方で、現行の制度が利用者に過剰な負担を強いることになるのではないかという懸念が指摘された。健康福祉部長の野口ゆかり氏は、いまだ加算申請を行っている事業所はないものの、他市の状況を把握し、市内事業所への情報提供を積極的に行う考えを示した。
さらには、コロナ感染症に関する対応についても言及された。特に、病院への入院時のおむつ代助成など、入院中の高齢者に対する支援の必要性が強調された。今後、地域の医療機関と連携し、さらなる取り組みを進める重要性が認識された。
また、投票率向上のための施策として、投票所への交通手段の確保や共通投票所の設置についても質疑が行われた。選挙管理委員会の細田光天書記長は、共通投票所の設置は現時点では難しいとの見解を示したが、将来的には導入を検討すべき課題であることが議論された。
最後に、市長の田口伸一氏は、鹿嶋市が直面する課題について整理を行い、持続可能な市民サービスの提供に向けた行革に取り組む姿勢を示した。特に、経常収支比率の適正化や職員の働き方、デジタル推進を通じて、鹿嶋市の財政運営を改善していく方針が述べられた。
議員たちの意見交換を通じて、市民生活の向上に寄与するための具体的施策が求められていることが浮き彫りとなり、今後の県の動向にも注目が集まる。