令和3年12月7日、鹿嶋市議会は定例会を開催し、市政に関する一般質問が行われた。この日の議題には、議員たちが市の行政施策の進捗状況や今後の課題について討論する機会が設けられた。
特に、10番の宇田一男議員は、交通安全対策や道路整備の重要性について質問した。宇田議員は、全国で頻発する交通災害を受け、特に通学路の整備状況や市民生活における安全確保に向けた対策の進展を確認したいと述べた。これに対して、錦織孝一市長は、市道の整備における進捗状況を報告し、特に主要道路の拡幅工事や通学路の安全対策に力を入れていると強調した。また、市道0102号線の開通が平井地区の交通アクセス改善に寄与していることも部分的に認識されている。
続いて、歴史資料館の整備について質問が及んだ。議員たちは、歴史資料館が鹿嶋市の記憶を未来へ伝える重要な役割を果たすべきであり、設計や構造計算等の調査が完了した段階で計画を進める必要があることを指摘した。そこで市長は、既存施設のリノベーションを計画しているが、予算や工事の内容によって新築の可能性も視野に入れており、周辺環境との調和を図る必要があると述べた。
高齢者や障がい者への支援策についても議論された。特に新型コロナウイルス感染症の影響を受け、自宅療養を余儀なくされた市民への支援体制の組織化や、相談窓口の設置が求められている。そのため、今後市は県と協力して自宅療養者に対する情報の共有を進める方針を示した。
また、洋上風力発電基地港湾の整備に関しても言及され、県や国と連携しながら新たな産業の創出と育成に尽力し、鹿嶋市全体の活性化を図る重要性について触れた。市長は、2050年のカーボンニュートラル達成に向けた具体的な施策について力強く発言した。
最後に、29番の飯塚俊雄議員が、市長の2期目を振り返り、今後の展望について尋ねた。市長は「鹿嶋市を一つにし、合併を進めることが重要である」との考えを示し、地域全体の発展を目指していきたいと述べた。今後も市政への理解を深めるための努力が期待される。