令和3年12月の鹿嶋市議会定例会において、栗林京子議員が多岐にわたる市政に関する一般質問を行った。
まず、コロナ感染防止対策について言及し、議員は、鹿嶋市は9月30日以降感染者ゼロが続いているものの、隣国の状況からも気を引き締めるべきであると訴えた。特に、オミクロン株の脅威を踏まえ、早急な3回目ワクチンの接種を求めた。
次に、新スタジアム構想について、鹿島アントラーズが創設30周年を迎え、2041年に向けたビジョンの重要性を指摘。スタジアムの建て替えや新設が検討されていることに対し、地元住民の不安を軽減するための連絡体制が必要との意見が出た。市長の錦織孝一氏は、「アントラーズは地元に残る」と述べ、市との協力を継続することを約束した。
さらに、宮中地区の賑わい創出事業に関する質問では、駐車場や歴史資料館の整備が進められていることが報告された。この事業の進捗が、地域活性化に繋がるとの期待が高まっている。
また、サイクリングロード整備事業について、自転車の利用者増加に伴う道路整備の必要性が示され、特に北浦沿岸の整備に対する要望が強調された。
子育て支援策においては、待機児童の解消とともに、社会的ニーズに応じた支援体制の拡充が求められた。放課後児童クラブの需要が高まる中、行政としてしっかりとした受け皿を整える必要がある。
日曜保育については、土曜日に運行するデマンドタクシーの要望が多く、市長は「運転手の人手不足」などの課題を挙げながらも、今後検討を続けるとした。
公共交通全般に関する議論の中では、神栖との広域連携路線バスの運行状況や利用実績が報告され、効率的な公共交通網の強化に対する期待が高まった。特に、鹿島市と神栖市の協力で乗客数を増やすための方策が求められた。
最後に、平和都市宣言に関する看板設置や、自衛隊へ提出される18歳名簿の取り扱い、東海第二原発の再稼働についても議論され、市民の安全を最優先に考える意思表示が明確にされていくことが求められた。