令和2年3月16日に開催された鹿嶋市議会第1回定例会では、令和2年度の一般会計予算案が可決された。
この予算案は、昨年度の厳しい財政状況を受けたものであり、総額約227億円の予算が計上されている。具体的には、地域経済の活性化や新型コロナウイルス感染症対策が重要な課題として挙げられ、市民の生活を支えるための施策が盛り込まれた。議会では、新型コロナウイルス感染症に関連する意見や提案が多く寄せられ、その影響に対する配慮が求められた。
特に注目されたのが、議案第1号に関する副議長の活動である。佐藤信成議員は、予算案に含まれる宮中地区賑わい創出事業において大規模な予算削減を提案し、現在の経済状況下での優先順位について再考を促した。彼は、「財政調整基金に不確実な事業費を回帰させるべき」と述べ、国や県の支援を待つだけでなく、市独自の対策を講じるべきだと強調した。
一方で、賛成意見も多く、川井宏子議員は、予算案は市民の生活を支えるためのものであり、「鹿嶋市の明るい未来を築くための第一歩だ」と訴えた。また、今議会では新型コロナウイルスに対する取り組みが強調され、坂本仙一議員は「行政としての迅速な対応が求められる」と述べ、すぐに施策を実施する重要性を指摘した。
このように、多くの議員が意見を交わし、鹿嶋市の未来に向けた真剣な討論が行われた。結局、議案第1号は賛成多数にて可決され、令和2年度の施策がスタートした。しかし一部の議員からはさらなる慎重な対応が求められ、市民と行政の協働による新しい取り組みが期待されている。
鹿嶋市は今後、新型コロナウイルス感染症対策や地域振興策に加え、継続して市民の声を反映した予算編成を行うことが重要とされ、引き続き市民生活の向上を図る努力が求められることが確認された。