令和元年9月20日、鹿嶋市議会第3回定例会が開催され、多くの議案が審議される中で、特に補正予算関連が重大なテーマとなった。
議案第40号から第43号までの令和元年度各会計補正予算について、予算決算常任委員会委員長の小池みよ子議員が報告を行い、審査の結果を説明した。
この補正予算は、鹿島神宮駅前広場整備事業や教育保育給付金など、地域振興にかかわるにもかかわらず、財政面での脆弱性が指摘された。特に議案第40号では、国庫からの補助金の獲得や観光振興に向けた取り組みが求められた。
また、議案第49号、鹿嶋市災害弔慰金の支給等に関する条例の改正においては、台風15号による被害が記録されており、議員からは被災者支援の必要性が強調された。文教厚生委員会の河津亨委員長は、改正の趣旨を説明すると共に、被災農家への支援策策定の必要性を訴えた。特に、ビニールハウスの倒壊等による多数の農作物被害のため、迅速な支援を要望する意見が寄せられた。
一方、歴史資料館建設に関する議案については、市長が過去の選挙で白紙にしたと発表したにも関わらず、計画が再浮上していることに対して、議員からの反発があった。日本共産党の立原弘一議員は、増税による市民負担顕在化を懸念し、消費税に伴う諸費用上昇への反対意見を述べた。また、「市民をだますような形で」という市長の意見に対しても厳しい声が上がった。
最終的に、議案第40号から議案第69号まで、ならびに認定第1号から第4号までの内容は、全会一致または賛成多数で可決された。市長の錦織孝一氏は、自然災害対策とともに、今後の鹿嶋市の発展には全議員の協力が重要であると締めくくった。議会は、今回の結果を受けて、次回の開催に向けた準備を始める意向が示された。