令和3年9月8日に行われた鹿嶋市議会の定例会では、市政に関する一般質問が行われた。
この中で、田口茂議員はコロナ禍の影響を考慮し、市民や関係者への感謝の意を示した。また、同議員は、中野東地区のかんがい排水事業について触れ、事業の進捗状況についての詳細を求めた。経済振興部長の桐生進一氏は、事業の変更点や受益面積の変化について説明した。
田口氏は、この変更が地域の農業生産に与える影響についても言及。具体的には、農業生産性向上効果が当初の計画よりも大幅に減少したと報告。特に、受益面積が219ヘクタールから113ヘクタールに減少し、農業経営向上の効果も75%減少した。
さらに、田口氏はこの件に関して市民の理解が得られるよう、執行部へ協力を求めている。市長の錦織孝一氏は、事業縮小の経緯を説明し、今後の排水計画の実現性について議論を重ねる意向を示した。
また、笹沼康弘議員は、鹿嶋市における空き家問題について質問。一方、総務省の調査によると、鹿嶋市の空き家数は7,280戸で、全国平均を上回る20.6%の空き家率であると言及。
都市整備部長の大川康徳氏は、空き家対策を強化し、適切な管理を求める空き家特措法に基づく指導を実施すると述べた。特に所有者不明の家屋については、相続登記が未了であるため、今後の法改正を踏まえた対応の重要性を強調した。
さらに、NPO法人かしまスポーツクラブの活動についても取り上げられ、地域力を高めるためのスポーツ活動の重要性が述べられた。教育委員会事務局部長の大須賀規幸氏は、同クラブの功績と今後の期待される効果を説明。地域コミュニティの形成において重要な役割を果たすとした。
今後も鹿嶋市としては、住民に寄り添った施策を進めていく方針が示されており、議員からは市民の幸せを追求する社会の実現に向けたさまざまな提案や要望が寄せられた。