潮来市議会は、令和3年第1回定例会において、ポイ捨てごみや地域のボランティア活動についての質問が相次いだ。
まず、ポイ捨てごみに関する対策について、市では不法投棄看板の設置や監視カメラの導入を進めている。市民の清掃活動も評価されているが、ポイ捨て行為は依然として根絶できていない。市は、国道や県道、そして市道の清掃を促進するために、国土交通省や県土木事務所との連携が必要であると強調している。
特に、ポイ捨てが頻発する地区については、啓発活動とともに、道路周辺の環境整備を行うことで、市民のマナー向上を期待している。市では、ポイ捨て物件を発見した際は迅速に回収し、地域住民への注意喚起を行っている。
続いて、高齢者タクシー利用料金助成券の利用率が低い問題が指摘された。利用者からのアンケート結果では、1回ごとに助成券が必要なため不便であるとの意見が多かった。そのため、今後は助成券の利用方法を見直し、回数券制度の導入を進めるべきとの意見が上がった。市長は、来年度の公共交通計画策定を通じて検討する意向を示した。
また、ボランティア活動を通じて地域の課題解決を促進するために、ボランティアセンターの機能強化が必要であるとされている。市では、ボランティアグループに対する支援や、ボランティア活動の普及のための広報キャンペーンを展開していく方針だ。市民とボランティアグループを結ぶ窓口として社会福祉協議会の役割が重要視され、ボランティアバンクの設立にも期待が寄せられている。
このような動きは、地域の人々が共に助け合い、高齢者や障害者のサポートに貢献する仕組みを形成するため、潮来市にとって大きな武器と成り得る。今後の取り組みに注目が集まる。