令和6年3月の潮来市議会定例会では、地域の人口減少対策や医療体制、新たな市議会及び市長選挙に向けた課題が議論された。特に注目されるのは、潮来市の人口ビジョンや保健所の移転問題だ。
潮来市では、人口減少が進行しており、今後の予測では2040年において人口が2万人を割る可能性が高いとされている。議員からは、「人口減少を食い止める具体的な対策が求められる」との声が上がった。特に、議会では、若者の定住促進や婚活イベントの強化など、若者をターゲットとした施策が必要であるとの意見も出た。
また、潮来保健所の移転についても重要な議題となった。古い庁舎は老朽化が進んでおり、移転候補地として旧津知小が挙げられた。市は、地域住民の健康を支えるため、この施設を市内に留めたい意向を示しており、新たな設計に向けた協議が行われている。
さらに、教育委員会では、子供たちの学ぶ環境に関しても議論された。中学校の統合計画が進行中であり、統合後の潮来市内の学校のあり方に関して、地域からの意見も重要視されている。この統合は、より良い教育環境を提供することが目的であり、今後は地域の声をしっかりと反映させる形で進めるとのことだ。
加えて、投票率の低下が報告されており、若者を中心に投票行動を促進するための施策が求められている。市は、選挙に対する市民の理解を深めるために、教育的アプローチを重視し、地域のつながりを強化する方向で取り組むという。これにより、満足度の高い住みやすい環境を整えることが求められている。
この様々な議題において、有識者の意見や市民の声を反映させた真摯な取り組みが期待される。特に災害時の防災意識や、投票率向上に向けての市民の関与が、潮来市の未来のために重要な要素となる。