令和２年第９５回多可町議会では、重要な議案が数多く審議された。特に注目されたのは、教育・福祉・防災に関連する一連の条例案の可決である。
議案第１２号では、多可町課設置条例の一部改正が提案された。これにより、健康課の次に新たに「ふくし相談支援課」が設置され、複雑化した高齢者や子供の問題に対応する体制が強化されることになった。議員からは、どのように相談窓口を分かりやすくするかの質問があがり、広報パンフレットの作成により周知を図るとの答弁があった。
また、議案第１３号では、情報通信技術を活用した行政の推進が提案された。常任委員長の廣畑幸子氏は、今後の情報利用を広げるべく、条例制定が必要であると述べた。住民からは、この条例が実生活にどう影響するかが問われ、より便利なサービス提供を目指す方針が示された。
議案第１４号では、非常勤職員の公務災害補償条例の改正が審議された。従来の制度を見直し、報酬基準に基づく明確な補償額を設定する方針が示され、職員に安心感を与える内容になっている。
そして、議案第１８号から第２０号にかけて、福祉医療費助成や国民健康保険税の改正案が可決された。福祉医療費助成にあたっては、低所得者への支援が拡充され、国民健康保険税においても課税限度額の引き上げが実施されることとなった。
特に議案第２４号では、部落差別の解消に向けた専門的な条例が提案され、賛成意見とともに慎重な審議求む声が挙がった。議員の間で様々な意見が飛び交い、最終的には賛成多数で可決された。
加えて、令和２年度予算案があり、一般会計の補正予算が滞りなく可決されたことも大きなハイライトとなった。\n
これらの決議を経て、多可町の行政は市民生活の向上を念頭に、今後も迅速な対応が期待されている。