令和3年第107回定例会では、学校の廃校問題や地域の活性化に伴う議論が行われた。
議員からは、生涯学習センターの建設について、地域の木材を活用し、環境に配慮した施設にすべきとの提案があった。木材を使用することにより、地域産業の活性化にも貢献できると強調した。特に、木造の建物は温かみをもたらし、来館者に快適な環境を提供する可能性があるという意見が出された。町長は、この提案に賛同し、産材の利用促進を進める考えを示した。
一方、ハイリー・センシティブ・チャイルド(HSC)の理解と支援に関する意見も上がった。HSCとは、生まれつき非常に感受性が強く、周囲の刺激に敏感な子供たちを指す。このような特性がある子供たちが学校生活で不安や困難を感じている現状に危機感が持たれている。教育長は教職員へのHSCの理解を深めるため、研修を展開する方針を示し、保護者や地域社会との連携が重要であると述べた。
現在、多可町の図書館は利用者数が減少傾向にあり、それに対する対策として地域人材の発掘と人的資源を利用した教室の充実も求められている。特に、地域の子育て支援活動に高齢者や地域の方々を積極的に関与させる仕組みづくりが望まれている。
これからの多可町の公共施設の在り方については、木材の利用促進や地域住民との関わりを深めたコミュニティづくり、そしてHSCへの配慮を含めた教育環境の整備が重要な課題であるとの認識が共有された。